【週刊トイプラネットNEWS】アイ・ハブ・ザ・パワー!『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース』特集 (2026年6月22日号)

みなさん、こんにちは。
梅雨のジメジメとした気候が続きますが、お部屋でじっくりとフィギュアをポージングさせたり、プラモデルを組み立てたりするには最高の季節です。

今週の「週刊トイプラネットNEWS」は、お休みをいただいた先週の分も合わせ少しボリューム多めでお届けします!

今週の特集では、アメトイファン待望の特別大特集です。
映画公開中であったり、近年、Netflixでのリブートアニメや新作トイの展開で、日本でも猛烈な再ブームを巻き起こしている『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース(通称:MOTU)』の奥深い歴史と魅力に迫ろうとおもいます。

さらに、ついに本格始動した『攻殻機動隊』の新作アニメ情報をはじめとする業界ニュースや、予約必須の厳選アイテム6選まで、圧倒的ボリュームでお楽しみください!

⚔️  【特別特集】アイ・ハブ・ザ・パワー!『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース』の歴史と圧倒的魅力

アメリカではスター・ウォーズやトランスフォーマーと並ぶ「1980年代を代表する伝説のオモチャ」として君臨するのが『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース(MOTU)』です。

なぜ、80年代のマッチョなフィギュアが今も世界中のファンを熱狂させているのでしょうか?
今回調べてみると、その背景には、おもちゃ業界の熾烈な戦いとドラマを知ることができてとても勉強になりました。

「スター・ウォーズ」の権利を逃したマテル社の執念と焦り

引用:https://amzn.asia/d/01oJ5HrM

1970年代後半、玩具最大手だったマテル社は、あるSF映画の玩具化ライセンスの打診を断りました。
それが『スター・ウォーズ』です。
結果的に権利を獲得したライバルのケナー社は、3.75インチ(約9.5cm)のフィギュアで天文学的な利益を叩き出しました。
現在、オールドケナーと言われています。

これに猛烈に焦ったマテル社が、「打倒スター・ウォーズ」の完全オリジナル企画として生み出したのが「ヒーマン」です。
ライバルとの差別化を図るため、あえて「手に持った時にズッシリとくる、筋肉隆々の太く力強いボディ」(5.5インチ)を採用しました。剣と魔法のヒロイック・ファンタジーに、レーザー銃やサイボーグといったSF要素を力技でミックスしたカオスな世界観が誕生したのです。
この時に、「ヒーマン」(のちのMOTU)のキャラクターや世界観をデザインしたのは美術部門にいたマーク・テイラーさん。「プリンス・ヴァリアント」の大ファンだった彼にとっては依頼される以前から彼の中にあったもので、マークさん抜きではMOTUの世界観は語れないと言われますし、実際に現在まである種の神話体系のようになっているのはマークさんの功績が非常に大きいと言われています。

引用:https://toybook.com/masters-of-the-universe-designer-mark-taylor-has-died/

担当者の「ハッタリ」とアダム王子のカタルシス

実はこのMOTU、最初はアニメもコミックも存在しない「ただの玩具」でした。

大手玩具店チャイルドワールドの商談時、営業やバイヤーから
「誰も背景を知らないオリジナルキャラの玩具なんて、どうやって子供に売るんだ?」
と鋭く突っ込まれ、窮地に陥ったマテルのセールス担当者のマーク・エリスさん。
彼はその場で咄嗟に「商品にコミックを同梱するんです!」と切り抜けたり、

今度は大手玩具店トイザらスでの商談時、
「この商品は5歳児でも遊べるって書いてあるね、コミックを読めないだろう?」とぶつけれれると
「1時間の特別番組のアニメの話してませんでしたっけ?」
口から出まかせのハッタリをかましました。

この機転からコミック、そして1983年のTVアニメ『He-Man and the Masters of the Universe』へと繋がります。
物語の主人公であるアダム王子は、普段は気弱で争い事を好まない青年です。
しかし、ひとたび魔法の剣(パワーソード)を掲げて「アイ・ハブ・ザ・パワー!」と叫ぶと、宇宙最強の戦士ヒーマンへと変身します。(今回の映画版でもこのパワーソードがらみのストーリーが面白いんです)

このスーパーマンのような「変身のギャップ」は、子供たちが自身を投影しやすいカタルシスを生み、
爆発的なヒットを記録しました。

女の子向け市場を開拓した双子の妹「シーラ」

引用:「シーラとプリンセス戦士」より

さらにMOTUの歴史において革命的だったのが、アダム王子の双子の妹であるプリンセス・アドーラ、
「シーラ(She-Ra)」の存在です。

男の子向け玩具で大成功を収めたマテル社が、「女の子向けのアクションフィギュア市場」という未開拓ジャンルに切り込むために立ち上げたスピンオフが『シーラ: プリンセス・オブ・パワー』です。

スピンオフと侮るなかれ、シーラの物語もリブート版などの展開があり、人気が高いです!

ヒーマンと世界観を共有しつつ、輝くティアラや植毛された美しい髪の毛を持つシーラのおもちゃは、当時の玩具業界におけるジェンダーの垣根を越えた画期的な挑戦として、今も中古市場などで高く評価されています。

日本での知名度と、ヴィンテージトイのギミック

アメリカで社会現象になったヒーマンですが、日本では『ミュータント・タートルズ』ほどの知名度を得られませんでした。タートルズが全国ネットのアニメ放送で子供の心を掴んだのに対し、ヒーマンのアニメは日本での放送環境が限られていたためです。「どんなに素晴らしい玩具も、アニメの熱狂とセットでなければ巨大なムーブメントにはならない」というメディアの力学を如実に表しています。

しかし、80年代の5年間でおもちゃ業界を騒がせたヴィンテージトイの魅力は色褪せません。
バネ仕掛けでパンチを放つギミック、普段は臆病なトラが鎧をまとった猛獣に変身する相棒「バトルキャット」、
そして現在ネットミームとして世界中で大バズりしている愛すべき宿敵「スケルター」など、
「とにかく子供を驚かせて遊ばせる」というオモチャ本来の執念に溢れていました。

スケルターが意外と声が高かったのもアニメ版を見て驚いたと言われており、
キャラクターの持つ、意外性のようなものはアニメ版の功績が大きいです。
そう言った意味でもフィルメーション版のアニメの価値は非常に高く評価されています。

爆発的ブームの終焉と、熱狂的カルチャーへの昇華

1980年代前半に社会現象を巻き起こしたヒーマンですが、実はその熱狂は長くは続きませんでした。
市場への商品の過剰供給や、新たな競合コンテンツの台頭により、80年代後半には急速にブームが収束していきます。

その流行の終わり際である1987年に公開されたのが、ドルフ・ラングレン主演の実写映画『マスターズ超空の覇者』です。
当時は興行的に苦戦を強いられましたが、後にカルト的な人気を博し、愛すべきSFファンタジー映画として今も熱く語り継がれています。

しかし、この「短期間で激しく燃え尽きた」ことこそが、逆に現代へと続くコアなファンの情熱を深く熟成させる結果となりました。大人になった当時のファンたちは、失われたヒーマンの世界を求めて熱狂的なコミュニティを形成します。

MOTUファン最大の祭典であるファンイベント「パワーコン(Power-Con)」が独自に開催されるようになり、さらには名門玩具メーカーの「スーパー7(Super7)」がマテル社からバトンを受け継ぐ形で、大人向けのハイエンドフィギュア「MOTUクラシックス」シリーズを展開するなど、コアな愛好家たちが自らの手で文化を守り、独自の盛り上がりを見せてきました。この決して消えることのなかったファンの凄まじい熱量こそが、現在の巨大な再ブームの礎となっているのです。

🎬 【ファンの声】今こそ劇場へ!実写映画であの興奮をもう一度

そして皆さん、6月5日から日米同時公開されている実写映画『マスターズ・オブ・ユニバース』は、もうご覧になりましたか?

仕事の合間を縫って公開直後に映画館へ駆け込んだのですが……これがもう、オモチャ好きにはたまらない最高のアドベンチャーでした!ニコラス・ガリツィン演じるアダムがパワーソードを掲げる瞬間のカタルシスはもちろん、なんと言ってもジャレッド・レト演じるスケルターの「完璧すぎるヴィランっぷり」には鳥肌が立ちました。

トランスフォーマーシリーズの「バンブルビー」の監督したでトラヴィス・ナイト監督の愛情とリスペクトが全編に詰まっていて、子供の頃にオモチャ売り場で感じたあのワクワク感が、そのまま極上の映像体験になっています。

宣伝でもなんでもなく、一人のホビーファンとして、この熱い祭りは絶対に映画館の大きなスクリーンで体感していただきたいです!この週末はぜひ、惑星エターニアへ旅立ってみてください

📰 【週刊ニュース】この2週間のホビー&カルチャー動向まとめ

続いて、この2週間で発表された絶対に押さえておきたい業界ニュースをピックアップしてご紹介します!

サイエンスSARU版『攻殻機動隊』新作アニメ、ついに本格始動!

全世界が待ち望んだ『攻殻機動隊』の新作プロジェクト。
「ダンダダン」などを制作し、独自のアニメーション表現で知られるスタジオ「サイエンスSARU」が手掛ける
本作の最新PVが遂に解禁されました。

これに伴い、各フィギュアメーカーも水面下で「草薙素子」や「タチコマ」の新作立体化企画を一斉に進めているとの情報が飛び交っており、ホビー市場を席巻することは間違いありません。

 

夏の祭典「ワンダーフェスティバル 2026[夏]」ディーラー情報解禁

7月末に幕張メッセで開催される世界最大のガレージキットの祭典「ワンフェス」のガイドブック情報やディーラー配置が公開されました。

今年は美少女プラモデルの改造パーツや、3Dプリンターを活用した超絶ディテールの怪獣キットが例年以上の盛り上がりを見せており、SNSでは早くも「お品書き」のチェック合戦が始まっています。

仮面ライダーやゴジラなど特撮系の作品のフィギュア、造形など楽しみです。

ちなみに、ワンフェスはレジンキットなどの個人制作のキットなどが魅力ですが、これは「当日版権」という仕組みでその日に限っては版権元である企業たちも許諾しているという仕組み上、海賊品の扱いではなく、公式ライセンスを受諾した商品として販売されているのです!
この「当日版権」の仕組み自体は、現在オタキングとして知られる、岡田斗司夫さん(当時ゼネラルプロダクツ経営)が導入した仕組みと言われております。

ぜひ、前回の2月のワンフェスの様子などをみて気分を盛り上げていきましょう!

タカラトミー「ダイアクロン」シリーズ、怒涛の夏展開

大人の男のロマンを体現する「ダイアクロン」から、新たな大型拡張基地セットの試作画像が公開されました。数万円クラスのハイエンドトイでありながら、発表と同時に予約が殺到する圧倒的なブランド力は2026年も健健在です。

💬 スタッフより

口から出まかせのハッタリと、ライバルへの対抗心から生まれた『マスターズ・オブ・ザ・ユニバース』が、40年以上の時を超えて実写映画として現代に蘇ります。そして、日本が世界に誇る『攻殻機動隊』の新たな物語が幕を開けます。

近年のホビー界は、90年代、80年代キッズの憧れていた「過去の偉大な名作が、熱い情熱と最新の技術によってアップデートされていく」という素晴らしいエネルギーに満ち溢れていますので、自分が好きだったあのおもちゃ、今どうなっているの?と調べると意外とシリーズが再始動していることもあるので、ぜひチェックしてみてください。

本格的な夏に向けて各社の新製品ラッシュも続きますが、まずは体調第一で、心ゆくまでトイライフを満喫していきましょう!次号の配信もどうぞお楽しみになさってください。

【トイプラネット ショップ情報】

・店頭買取:全ジャンルのホビーを毎日お買取り中(群馬・埼玉・東京・千葉)

・宅配買取:全国送料無料で受付中(※知育玩具は対象外)

・トイプラネット 買取公式サイト:https://www.toyplanet.pro/

・採用情報特設サイト:https://entori.jp/toyplanet

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